ぬかるんだ道を走ること10分。
目的地に到着しました。
採掘場というからには、さぞかし大きな重機を使って山肌をごっそり削っているんだろうと思っていたのですが、来てみるとこんな感じ。
なんかイメージと違う。
重機なんて一つも置いてません。
ただ、目についたのは、地面が穴ぼこだらけになっていること。
結構大きな穴も開いています。
これってなんなんだろう…?
さらに歩くこと5分。
なにやら人の声がしてきました。
向かってみると、おじさんたが一心不乱に土を掘り起こしています。
一人は掘る人、もう一人はその土を袋にいれて運び出す人。
さっき見た大きな穴は、こうして掘り起こされた跡でした。
そう、ここでは人力のみで宝石を採掘していたのでした。
この土地にはたくさんのルビーやサファイヤが眠っていて、
こうして土を掘り起こし、別の場所で余分な泥を洗い落とし
残った石からルビーやサファイヤを探すのだそう。
こんなに人の手を使って作業しているとは思わなかったため
ちょっとびっくりしてしまいました。
これが土ひと袋分。
乾季の始まった11月ですが、まだまだ雨は降っています。
水分を含んだ土は結構重たそう…
どっこらしょと持ち上げて、次の場所へ運んでいきます。
動距離にして200m程度ですが、足場の悪いところを
一つ一つ担いで運ぶのはかなりの重労働。
そしておじさんについて歩いていくと、見渡しの良い山肌に突如現れたのは…
なんと広大なため池!!
ゾワッと鳥肌が立ってしまうくらいの大きさ!!
池の写真ブルーシートの近くにポツンとある黒い点が人のサイズ。
大きさ、わかりますか??
この場所に先ほどの運んだ土をはこび、
一袋ずつほどき池の水で洗いながらルビーやサファイヤなどの鉱石を探すのだそう。
よく見ると3人で作業をしています。
インスタグラムの動画から。
最後まで見てもらうと、ため池の大きさがわかると思います。
手前はおそらく小さな女の子。
大人の人に手ほどきを受けながら仕事に励んでいました。
こうして生まれてくる宝石たちを私は仕立てているんだと思ったら
なんだか胸が熱くなりました。
世の中は知らないことだらけ。
足元を見ると、黒く光る石があちこちに落ちています。
何の石なのか聞くことはできませんでしたが、光にかざすと少し透明感もあり綺麗。
運んでいた土の中には、きっとこういう石がたくさん混ざってて、
その中から美しい一粒を、あのため池で見つけるのだろうな。
池のほとりで一休みする、おじさん。
一服したら、またあの土袋をここまで運びます。ひとつずつ…。
感動の宝石採掘場を後にし、オーナー宅へ戻ります。
途中小さなため池のほとりにいたお兄さんに声をかけると、
「ここの池は明日使うんだよ」とのこと。
山のふもとから運ばれてきたお弁当を食べながら、にこにこ微笑むその姿がとても印象的でした。
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